色彩やパターンを用いて視覚的なインパクトを大胆に表現する、現代ポップアーティストであり世界でも数少ないディズニー公認アーティスト、テネシー・ラブレス氏(Tennessee Loveless)の日本初となる展覧会が、ラフォーレ原宿6F「BE AT STUDIO HARAJUKU」で6月24日(金)から開催されます。「BE AT STUDIO HARAJUKU」 を皮切りに全国(池袋・名古屋・京都・大阪)を巡回するこの展覧会のメディア会見が、6月23日(木)に行われ、テネシー本人も初来日し、会場に駆けつけました。
このメディア会見に、テネシーと並びスペシャルゲストとして登壇したのは、お笑い芸人・野性爆弾くっきー!さん。お笑い芸人としてキャリアをスタートさせたくっきー!さんは、いまやアーティストとして国内外で注目されていて、2019年のニューヨークで開催された世界最大級の美術マーケット「Art expo New York」では、1000組を超えるアーティストの中から「最も注目する5人」に選ばれ、大きな話題を呼んでいました。
会場に現れた2人は、ともにキャップに上下セットアップのスタイル。初対面の両者は、互いの外見や作風にもシンパシーを感じた様子で、くっきー!さんはテネシー氏のアートを「色使いがとにかく素晴らしい。ずっと観ていられるほど魅力的。ゆっくり観てしまうから、お客さんは会場を巡るのに時間かかりますよ」とコメント。それに対し、くっきー!さんのアートについて感想を求められたテネシー氏は、「エモいですね~!」と覚えたての日本語で切り返し、会場を湧かせました。
アートは言語の壁を越えると言われる通り、世界で注目を集める彼らのアーティストとして互いの作品をリスペクトする姿勢を垣間見ることができた瞬間でした。
テネシー氏はサプライズも用意。それが今回の展覧会に際して、来日前に日本をイメージして描き下ろした新作『Harajuku Dreams』。壇上中央に置かれた新作を、テネシー氏自ら赤いベールを取って披露すると、現れたのは、富士山・東京タワー・ダルマ・提灯などがモチーフとして取り入れられた、カラフルなポップアート。
会場は大きな拍手に包まれ、くっきー!さんも、「可愛い!こんな風に表現してもらえて、日本人として嬉しいです」と絶賛していました。
サプライズはまだ続きます。テネシー氏が次に用意していたのは、スケートボードに描いたくっきー!さんの似顔絵。会場に駆けつけてくれたくっきー!さんへのお礼として、来日後、合間を縫って制作中だそうで、完成したものは最終的にくっきー!さんへプレゼントされるそうです。
テネシー氏は今回のイベントをきっかけに、くっきー!さんを知ったそうなのですが、くっきー!さんの作品を目にした瞬間「ひと目惚れ」し、本人の姿や佇まいが自分と重なるところもあり「大好きになった」んだそう。
「スケートボードの材質・形状に合わせて描くのが難しかったけれど、くっきー!さんのライフストーリーを勉強して描いたので、似顔絵自体は難しくありませんでした。ただ、ライフストーリーは日本語で書かれた文章が多かったので、今後はそれを翻訳しながらもっと勉強して理解して、いつかくっきー!さんの肖像画も描きたいです」と語り、最後にテネシー氏は「おおきに」と自ら話し場を和ませていました。
「僕も似顔絵はいつも描いていますが、世界的アーティストの方に自分のことを描いてもらうのは初めてですし、とても嬉しい。めちゃめちゃハッピーです」と、くっきー!さん。
テネシー氏は、日本での個展はいつかやりたかったそうで、アーティストとして活動をはじめた当初からの「夢」だったんだそう。
最後に会場の参列者にテネシー氏からメッセージが贈られました。
「10年以上前から、ずっと今日という日を目標にしていたので、それが叶いました。嬉しくて感謝という気持ちしかありません。皆さんも、その一部として来場してくださったこと、本当にありがとうございます」
テネシー氏は、今回の来日後にも日本からインスパイアを受けた作品を制作されていくそうです。『Harajuku Dreams』とどのような「対」となる作品が生まれるのか…いまからお楽しみを。
本日24日(金)より原宿で開催される「TENNESSEE LOVELESS展」はどれもテネシー氏の作品で散りばめられた見事な世界観ばかり。展示作品は、テネシー氏がアーティストとして活動を始めた初期の作品からターニングポイントとなる作品や近年手掛けた未発表の作品など、彼のアート活動における回顧コレクションの展示であり、過去に海外でもこのように取り扱ったことがなく、日本で初めて行われることとなります。
日常の三次元世界を二次元の絵に転換することを強調し、現実のイメージを物体化。例えば日常的に見られるポスター、標識、漫画、写真などに分解、断片化、変色の効果を運用するなど…。さらに、アメリカの大衆文化を大量に取り入れることによって、ポップアートとして芸術の普及に貢献し、現代アートに新たな風を吹き込む。
作品の展示・販売以外にも、テネシー氏のアトリエを模した展示スペースで本人によるライブペイントを実施するほか、本人が先天性の色覚障がいを抱えていることもあり、障がい者支援を目的としたワークショップなど様々なイベントが行われる予定です。
ライブペイントやワークショップは 、会場の「BE AT STUDIO HARAJUKU」を運営するアートやカルチャーを発信するプロジェクト「BE AT TOKYO」とのコラボレーションとして実施。そこで作り上げられた限定作品は「BE AT TOKYO」 と次の会場となる池袋にて販売され、その利益はすべてあらゆる境遇にある子どもたちが等しくその個性と可能性を発揮できる世界の実現を願い、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンへ寄付されます。
「TENNESSEE LOVELESS展」はこれから日本全国で巡回する予定。入場は無料なので、ぜひテネシーの世界を感じてください!