アミューズ人/Restaurant SAI 燊 [後編] ―もっと自然を近くに感じられる、唯一無二の食体験がここにある―

アミューズの財産である「人」や「モノ・コト」などにフォーカスするTOPICSオリジナル企画。2021年山梨県の西湖に本社移転をした当社が、現地で新たに取り組んでいる事業のひとつが"食"です。後編となる今回も、引き続き複合型レストラン「Restaurant SAI 燊(以下、SAI)」を牽引する総合プロデューサーの鈴木智華(すずき ともか)と、料理長の豊島雅也(とよしま まさや)シェフのインタビューをお届けします。開業後の1年を振り返りつつ、SAIだからこそ提供できる価値とは何か、それぞれの視点から紐解いていきます。

▽アミューズ人/Restaurant SAI 燊 [前編] -地域の魅力を発信・創出するための最たる形が"食"-
https://www.amuse.co.jp/topics/2025/06/restaurant_sai.html

"感動だけが、人の心を撃ち抜ける"
「食」という新たな表現で感動を共有したい

食という新たな切り口から、「奥・山梨料理」をコンセプトに感動を生み出すことを目指しているSAI。富士山麓の恵み豊かな自然環境に囲まれた土地に根差し、「生きとし生けるものをすべていただく」という発想で挑む新たなガストロノミーの価値とは何か、2人の考えを聞きました。

豊島:「料理長としてSAIの魅力を挙げるとすれば、とにかく食材と人、そして立地に尽きますね。これまでさまざまな場所で料理をしてきましたが、わざわざ足を運ばなければならないような立地に店を構えるのは、私にとっても初めての経験です。平たく言えば山奥ですが、だからこそ地域との結び付きが強く、人とのつながりが密接になって表れてくる場所かなと。ここでしか実現できないことや、ここだからこそ手に入る新鮮な食材は、大きな強みです」

鈴木:「やはり毎日シェフ自ら狩猟や食材の採取に行っているからこそ出せる味や表現力は、唯一無二のものであると思っています。『このレベルの料理を作ることができて、さらに自分で食材の調達まで行くシェフはいないですよ』とお客様に仰っていただけることも増え、SAIの価値を認めてもらえたような気がしてとても嬉しいです。当社はこれまでアーティストと共に、音楽や舞台、映画、ドラマといったモノづくりで感動を届けてきましたが、これからは新たな形として"食"でも共有していきたいという想いから始まった事業でもあります。まさに企業理念として掲げている、"感動だけが、人の心を撃ち抜ける"という情熱が全ての根幹です」

"人生のどこかにSAIがある"
尊敬し合える仲間と描く夢の続き

それぞれが異なる専門分野を持つ、多彩なスタッフが集まったチームSAI。この1年の活動を振り返りつつ、尊敬し合える仲間たちのことや、2人が思い描く理想のチーム像を尋ねました。

鈴木:「まずはレストランを多くの方々に楽しんでいただきたいです 。その上で、人生のどこかにSAIがある状態をつくり上げることが理想でしょうか。SAIが起点となってどんどん横に発展していける環境を構想し、時には形を変えながら、お客様にお楽しみいただくための選択肢を増やす活動に取り組み続けています。ともに働くSAIのスタッフは、基本的にみんな明るいですね。なかにはイベントの出店時やプライベートで食事に行ったとき  に気づけば仲良くなって友達になり、そこからレストランに協力いただけることになったケースもあったり、とても頼もしいです。これは豊島シェフともよく話していることですが、お客様も含めてSAIに関わってくださる皆様に"おらがレストラン"という風に思っていただければ、面白さの幅や厚みが増していくのではないかと考えています」

豊島:「県内でも認知度が高くない西湖での挑戦ということもあり、まずはたくさんの方々にSAIを知ってもらうために、料理長として安定感を大事にしてきました。個人経営をしていた河口湖からそう離れてはいませんが、地域が変われば食材集めも変わります。地域の方とのつながりを強くするために、どうすればいいのかを考え続けた1年だったように思います。スタッフの共通点は、やはりみんな人が好きで、喜んでもらうことが大好きということと、さまざまな場所で働いてきたことでしょうか。そのため、とてもバランスがいいです。私にはない専門性を持っているため、そこはリスペクトし、なるべくその仕事を生かして料理に反映できないか、常に考えています」

西湖で獲れる姫鱒の骨まで使用して作る、この一皿で西湖を象徴するような魚料理

「この場所にSAIがあって良かった」
地域と世界に価値を認めてもらえるレストランを目指す

オープンから1年も経たずに、フランス発祥の世界的美食レストランガイド『ゴ・エ・ミヨ2025』に掲載され、コック帽(=toque)の数を評価指標として用いる同誌にて、3トックを獲得する快挙を果たしたSAI。最後にそんな同店の今後の展望について、それぞれの考えを語ってもらいました。

豊島:「この場所に来たからには、とにかく毎日の違いというものを表現したいです。できれば何の情報も入れずに無の状態で、私たちが自然に触れて得たものを感じ取っていただきたいと思っています。決して華やかになりたいわけではないけれど、やはりこの場所にSAIがあって良かったと地域の方に思っていただけること、世界中の人に西湖を魅力的だと思っていただけることが理想です。そのための人づくりが、料理長として私の目標であると考えています」

鈴木:「食材の芽吹きまで感じられるような季節感は、毎日自然に触れている私たちだからこそ表現できると自負しています。お時間が許されるようでしたら、四季を通して、食後の余韻までお楽しみいただくことで、自然をより近くに感じ取っていただけるはずです。少しずつ海外からのお客様も増えてきましたけれど、こうしたSAIの世界観まで求めてお越しいただけるようになれば、この取り組みの意義も際立ち、唯一無二の面白さに近づいていけると思っています」 

薪火 ・炭火を操り、地産食材の深い味わいを引き出す「奥・山梨料理」を料理コンセプトとして掲げるSAI。これからも富士北麓の食の拠点として、感動が生まれる理想のガストロノミーを追求していきます。

*社員の情報は2025年5月時点のものになります。

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