アミューズ人/Restaurant SAI 燊 [前編] ―地域の魅力を発信・創出するための最たる形が"食"―

アミューズの財産である「人」や「モノ・コト」などにフォーカスするTOPICSオリジナル企画。当社は2021年山梨県の西湖に本社を移転して以降、山梨の様々な地域資産を活用し、地域の生産者、事業者、クリエイターの皆様と連携し、ライフカルチャー事業を展開してきました。今回は、その取り組みの一環として、昨年6月1日に「奥・山梨料理」をコンセプトに開業した複合型レストラン「Restaurant SAI 燊(以下、SAI)」を牽引する当社山梨プロジェクトのリーダー  の一人であり、SAIの総合プロデューサーでもある鈴木智華(すずき ともか)と、料理長の豊島雅也(とよしま まさや)シェフの2名にインタビュー。開業1周年を迎えた同店のこれまでを振り返り、モノづくりにかける両者の想いや、エンターテインメントの視点から生まれる新たなガストロノミーの魅力に迫ります。前編では、会長秘書として入社した鈴木が歩んできたキャリアや、2人の出会いからSAIが誕生するまでのエピソードを語ってもらいました。

エンターテインメントを通して触れる喜びと感動
仕事の楽しさはその苦労が報われる瞬間にある

会長秘書として入社し、テーマパーク事業の統括責任者を経て、営業・宣伝・開発を取り仕切るSAIの総合プロデューサーとなった鈴木。多忙を極めていた秘書時代に会長がかけてくれた言葉がきっかけとなり、仕事に対するマインドを前向きにリセットできたと言います。

鈴木:「当時を振り返ると、所属するアーティストのことは知っていましたが、エンターテインメント業界のことは何も知らず、ただ漠然と秘書に対するキラキラのイメージだけを持ったまま入社したような状況でした。会長には、私がどこか単調な日々を過ごしているように映っていたのだと思います。そんな私に会長が『たしかにほとんどの仕事は大変でつらいけど、エンターテインメントに関わっているのであれば、いつか必ず喜びや感動に触れる機会が訪れる。その苦労が報われる瞬間こそが一番の醍醐味なんだから、捉え方を変えて楽しんでしまえばいい』と話してくれたときがあって。その言葉があったからこそ、今も変わらず前向きな姿勢で仕事に取り組めているのだと思います。『東京ワンピースタワー』というテーマパーク事業で統括責任者という立場を与えてもらったときも、ハードルが高いことにチャレンジするやりがいや、経営的な視点を学べたことは大きな糧となりました」

"心身の健康"を体現するように
山梨で感じたインスピレーションが事業へと生まれ変わる

現在、当社が山梨で取り組んでいるのは、飲食や水上アクティビティを中心としたライフカルチャー事業。その舞台となる西湖について、呼吸をするだけで癒されるような、富士山麓の恵みを受けた自然環境など、県外から来たからこそより魅力的に映るものがたくさんある場所だと鈴木は語ります。

鈴木:「コロナ禍の影響で、携わっていたテーマパークの閉園が決まり、本社移転に向けてかなり早い段階から西湖には足を運んでいました。山梨の魅力的な環境をあまりにも気に入って、早々に東京から引っ越してきました。 「何もないし、美味しいものもない場所」と地域の方は謙虚に仰いますが、こんなに自然も食も豊かな土地はないと感じています。特に三大欲求のひとつでもある"食"は、健康や幸せにつながるものです。本社移転のコンセプトでも触れている「心身の健康」を体現するためには、欠かせない要素かなと。私たちは少し不便だからこそ楽しい土地であると捉えていますが、向き合うべき地域課題が存在しないわけではありません。解決までに時間はかかるかもしれないけれど、まずは地域の魅力を創出し、発信することが企業としてできるアプローチであり、その最たるものがレストランという形であると信じています」

猟期前に行う安全祈願で山に供えるお供え物と、樹海の美しさを表現したアミューズ

「猫」と「豊」
似たようで異なる2つの力が生み出す化学反応

「豊島シェフの作るジビエ料理を食べて、人生が変わりました」と語る鈴木。シェフとお客様という立場から始まった2人が、どのようにしてともにSAIを牽引する関係性へと発展していったのか。SAIの誕生秘話も含めて、2人の出会いについて尋ねました。

鈴木:「ジビエに苦手意識を持っていた私が、狩猟免許まで取得するようになったのは、豊島シェフの前身であるレストラン『TOYOSHIMA』 で食べたジビエ料理に感銘を受けたことがきっかけです。お客様として通い、狩猟や料理に対する想いを聞くうちに、気がついたらファンになっていました。何かご一緒できることはないかと模索を続けて、当社主催の  マルシェイベントにご協力いただくなど、少しずつ接点が増えていきましたね。元々はジビエ肉の加工処理施設を作るという話だったのですが、時間の問題や物件の取得など、さまざまな要因が重なり、先にレストランを作ることに。3、4年の構想期間を経て、ようやく形となり、豊島シェフとともに事業を始めることになりました。技術や知識はもちろん、耳寄りな情報や生産者様とのつながりも多く、名前の通り、人を惹きつける魅力が"豊 "富な方なので、頼りにしています」

豊島:「鈴木さんは、動物で例えると猫のような方だな、というのが私から見た印象です。好奇心旺盛で自由に動き回りながらも、しっかりとポイントを押さえているように思います。2人ともタイプは違いますが、目的や興味のあることに向かっていく力は似ているのではないかなと。個人経営で構築した地域との関係性や、やりたいことに対する表現力のさらなる広がりを、鈴木さんとの共創で実現したいです。今のSAIは、 まだ情報を集めて、あらゆる可能性を模索している段階です。試行錯誤を重ねるなかでボツになることはお互い多いけれど、そこがうまくマッチした時に化学反応が起きて、また新しいところにいけるのではないかと期待しています」

後編では、開業後1年間の振り返りや、それぞれの立場から考える今後の展望など、引き続きSAIの魅力を掘り下げていきます。

*社員の情報は2025年5月時点のものになります。

▽アミューズ人/Restaurant SAI 燊 [後編] -もっと自然を近くに感じられる、唯一無二の食体験がここにある-
https://www.amuse.co.jp/topics/2025/06/restaurant_sai_2026.html

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